Q 健康保険が矯正治療に適用されるのはどんな場合ですか?   Q 顎関節症はどんな病気ですか?
唇顎口蓋裂の矯正治療は通常、開業医・大学病院で健康保険が適応されます。しかし、健康保険を扱わない診療所もあるので、歯科医に相談して下さい。また上下の顎が前後点左右に大きくずれている症状(顎変形症)を外科手術で直す場合、大学病院で受ける手術や前後の矯正治療に限って、健康保険が適用されます。  

物を噛んだり、食べたりするのは主に下顎の働きです。このように、下顎を関節のところで動かしたとき、ガクッと音がしたり、口を大きく開けにくい、痛みを感じる、などの症状をともなう場合顎関節症とよんでいます。 顎関節症は現代病の一つといわれているように、中学生・高校生の歯の検査では10〜20%の頻度でみられ、精神的なストレス・悪い咬み合わせ・(歯並び)が原因の場合は、矯正治療で改善する事があります。

Q 抜歯が原因で、顎関節症になる事はありませんか?   Q 顎を切って矯正することがありますか?
顎関節症は、ストレスや歯ぎしり、噛みしめなどの顎関節に負担をかけることの他に、噛み合わせが深すぎたり、前歯の歯並びにでこぼこがあるなど、咬み合わせの状態を治すのが矯正治療ですから、抜歯したために顎関節症になる事はめったにありません。治療中に顎関節に音がする、口が開きにくい、顎関節部が痛むなどの症状がある場合は、すぐ歯医者に相談してください。矯正治療を始める前に、顎の動き方や顎関節の状態をよく調べてもらってください。すでに顎関節症の症状がある場合には、取りはずし式スプリントを装着し、経過をみてから矯正治療を開始します。   矯正治療だけでは、咬み合わせが充分に治せない症状があります。この場合は、上顎と下顎の大きさを整える外科矯正を行って、きちんとした咬み合わせをつくります。 多いのは下顎前突・顎変形症・開咬などの場合で、10~20歳位になってから下顎を切ってずらし、噛む機能や横顔などを改善します。方法は術前矯正→外科手術→術後矯正の順で行い、外科手術は大学病院で2~3週間の入院が必要です。
Q 親知らずは抜く必要があるのですか?

A 親知らずとは、18歳ごろ歯列の一番奥に生えてくる第三臼歯のことです。あとから大きな親知らずが生えてくるので、生えるすき間がなく、顎の骨のなかに倒れて埋まっている場合もあります。親知らずが傾斜して生えると、歯磨きが充分できなくてむし歯になったり、周りの歯肉が腫れて炎症をおこしやすくなります。また、きれいに並んだ歯並びを親知らずが後ろから押して、少し凸凹の歯並びになることがあります。個人差はありますが、抜いたほうがよい場合がありますので、歯医者に相談してください。